国際刑事法

ワヴィニー

刑事法(刑法・刑事訴訟法)については、((国際)私法を学ぶ際の比較対象として)学んだことがあります。「国際」が付くと、諸々学ぶ必要があるのでしょうね。

現時点では、①諸国共通の利益を害する犯罪(海賊・テロ等)と、②国際社会全体の利益を害する犯罪(重大な戦争犯罪等)がある、とだけ覚えとき。

ICPO(インターポール)、即ち国際刑事警察機構もあり、昔から犯罪人引渡しは重要や。

ワヴィニー

犯罪人引渡しについて、概説ください。

原則として、国家に義務はないが、条約により義務化されるぞ。日本の場合、条約に基づく、逃亡犯罪人引渡法がある。

諸原則として、①双方可罰性の原則、②特定主義の原則、③自国民不引渡しの原則、④政治犯不引渡しの原則等がある。

④政治犯不引渡しの原則については、①定義(純粋政治犯に限るのか。張春海事件(東京高裁決定1990年4月20日)。)、②慣習法か(否定。最判昭和51年1月26日。)が問題となる。、

ワヴィニー

9・11からは特に、テロも大きな課題ですね。

まぁ、昔からハイジャックはあったがな。
現時点では、多くの条約上「引き渡すか訴追するかの原則」がある、ことは知っときな。
ベルギー・セネガル間の争いについて、国際司法裁判所判決(2012年7月20日)もあることやし。

ワヴィニー

毎度のことですが、国際刑事法の実現については、どうなっていますか。

国際刑事裁判所という概念があり、具体的には、①「国際刑事裁判所に関するローマ規程」(ICC規定。1998年。2002年発効。)により、国際刑事裁判所が設立されている。日本もその締約国で、「国際刑事裁判所に対する協力等に関する法律」等の国内法がある。

ICC裁判の対象犯罪は、①ジェノサイド罪、②人道に対する罪、③戦争犯罪、④侵略犯罪、の4つだけや。
しかも、その管轄権について国家の受諾を要する場合が多く、また補完性の原則があること等から、なかなか微妙や。各国の向き合い方も。

なお、他にも安保理決議に基づくアド・ホックな裁判所が設けられた例(いわゆる東京裁判もそうや。)もあるが、その場合は当該裁判所が国内裁判所に優越したな。

ワヴィニー

Thanks.

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