(国際)航空法

ワヴィニー

(国際)航空法って、何ですか?

第一次世界大戦において航空機が使用されたことを契機に、パリ国際航空条約(1919年)、そしてその代替としての国際民間航空条約(シカゴ条約)(1944年)が主な条約ですね。後者に基づき、ICAO(国際民間航空機関)が設立され、大枠が整備されました。
(その他は、路線開設当事国同士の二国間航空協定(1946年の英米間協定即ちバミューダ協定が雛型)となっている。)

ワヴィニー

具体的には、どのようなルールがあるのですか?

外国の領空を飛行する権利・自由は存在しない、とだけ覚えておいて下さい。

ワヴィニー

仮に(当該国の許可なく)領空に入った飛行機はどうなるのでしょう?

1.軍用機
撃墜OK

2.民間機
撃墜は国際法違反です。
いわゆる大韓航空機撃墜事件(1983年)を契機にシカゴ条約が改正され、下記2点が定められました。
(1)当該国が、該当する民間機に対し、着陸を求める権利
(2)飛行中の民間機に対する武器使用の原則禁止です。

5つの自由から、9つの自由への拡大、そしてオープンスカイ協定等についてはまたの機会に。

ワヴィニー

ニュースで耳にする「防空識別圏」とは?

各国独自の制度ですね。条約に基づくものではありません。
(領空に入ってからでは遅いから早めに、という発想です。)

最後に1点補足ですが、領空は領土・領海の上空を含むため、領海について従って(国際)航空法について理解をするためには、まずは領土・領海、及びそれらに関する法について理解しておく必要があります。

その点は歴史的事実に基づく法の発展経緯とも整合的です。人類が初めて空を飛んだとされているのは、ライト兄弟による有人飛行(1903年)であり、たかだか120年程度に過ぎないですからね。この120年間の航空機の進化は目を見張るものがあります。約120年振りに改正された民法(債権法)の進化との比較において…

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